カプレーゼ

カプレーゼ。誰もが知っているトマトとモツァレラのサラダだ。

シンプルなサラダだけにまずモツァレラが美味しくなくては話にならない。昔は水牛のモツァレラが入荷したら作る感じだったが、最近は国内でもかなり良い物が作られるようになってきた。イタリア人が日本で作っているモツァレラも美味しい。新鮮さが売りのようなチーズでもあるし、作る材料次第で味わいも大きく変わる。乳牛の味わいが濃いモツァレラが手に入ったら是非作って欲しい。


さて次ぎに問題なのがトマトだ。トマトは最近いろいろな品種の物が出回っているが、まず美味しい物がない。すぐじゅくじゅくになってしまい、酸が少なくトマトの旨味も弱い。

高知のフルーツトマトや、熊本の塩トマトを食べてしまうと他のトマトは食べられなくなる。私は東京だとたまに八百屋にでる形の悪いちょっと緑の部分もあったりする露地物のトマトの方が美味しいと思う。どちらにしてもちょっと固めが良い。

少し高くてもこれらを手に入れた方が世界の違うカプレーゼが作れるのだ。


次はトマトの切り方。櫛形に切るやり方は、トマト嫌いを増やす要因になっているように感じる。私は写真のように種の部分が前面に出る切り方が格段に美味しいと思う。トマトを横にしてまっすぐに切りそれを縦に三等分にする。そうすると断面が全く違いトマトの味が大幅に変わるのだ。


バジルはスーパーでも売っているが、買っても悪くしてしまっている人が多いのではないだろうか。やはりこの季節は一鉢作っておくべきだ。香りも味わいも違う。


次は塩。塩の美味しさでカプレーゼはひと味もふた味も違って来る。最近塩を控えめにしている人が多いが、塩は素材の旨味を引き出す効果があり、美味しい塩なら塩分だけでなく旨味たっぷりなのでぎりぎりの旨味が出る加減を探って欲しい。


最後はオリーブオイル。まさに油の芸術品。オリーブのエキスがそのままオイルになっているわけで状態の良い良く選ばれた物はオリーブオイルの風味がカプレーゼを何倍にも美味しくしてくれる。500mlの瓶を買って沢山使うのがこつ。もったいないからって使わないと美味しさがなくなってしまう。


胡椒はかけてもかけなくてもいい。かけるならかなり粗めがよさそう。写真より粗い方が良い。


この五重奏がカプレーゼの美味しさを左右するのである。

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